No.0301
『大鳥居』
通りを抜けると
油で煤けた
町工場が並ぶ
羽田を飛び立った
飛行機が
とても大きく
見えている
細い路地に
轟音だけ響かせて
そうだ
羽田がよく見える
海まで歩いて
行ってみよう
なぜだか急に
思い立つ
そんな夏の
昼下がり
空の欠片
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