Nami's Lullaby
部屋に射し込む陽射しが、早くも翳りだし、憂いを帯びてそこに影と共に存在していた。
私はと言えば、余韻に浸っている。
なんの?
先程ケアマネで柔道整復師の資格も持つ、ある彼女のマッサージを受けたからである。
この前の看護師のレイコといい、今日の彼女、そうナミ嬢といい、私の今現在の周囲には素晴らしき癒やしの女神が存在している。
久しぶりに手技を思い出させてくれてありがとうとうそぶく彼女の優しさは、その体温を通し、私の凝り固まって痛みを発する麻痺した身体に染み渡ったのだ。
帰り際、彼女との話で気付いた事がある。
彼女を待つ人は高齢者もすこぶる多いが、どれだけ自分より歳が上だろうと、彼女にとっては何も変わらず優しい眼差しで『子守唄』を唄うのだ。
子供はいないと言っていた。
けれども違う。
彼女には沢山の子供達がいる。
そしてそれは今日もまた変わらずに。
明日も明後日も変わらずに。
『nami's lullaby』
彼女の子守唄が聴こえる。
そこに私もいる事が幸せなのだ。
※このお話しは、非常に数少ない今の私のリアルな接触をしている方々を、ショートストーリー風に書いてみたいと言う『遊び心』で試験的に書いてみたものです。
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