No.0439

『タイマー』


機械任せで
通り過ぎ行く

予約出来る
偽りの言の葉世界

そこに僕は
居ないけれど

いつかの夏の
砂っぽい思い出みたいな

そんな微かな
有耶無耶さえも

長く続く雨に
流されてしまえばいい

今年は色づく
季節さえ遠い

雷鳴響く
一人きりの部屋

雨音だけを
そっとそっと
抱きしめて

空の欠片

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